明日死ぬかもしれない自分、そしてあなたたち
半年かかって、ようやく読み終えた
山田詠美の『明日死ぬかもしれない自分、そしてあなたたち』
タイトルにドキっとしましたが、同時にとても惹かれました。
18歳でエイミーの小説と出会い、30年。
若いころは読んでいるだけでソウルミュージックが聴こえてくる甘いラブストーリにドキドキしながらエイミーの世界に浸っていました。
自分では絶対に経験できないような世界に憧れつつ、甘さだけではないフレーズが心に響くものがあり
自分が悩み、迷ったときに背中を押してもらったことも幾度となくあります。
自分に正直に生きている(実際には違うのかもしれないけど)エイミーに憧れていました。
ここ十年くらいは単なる憧れだけではなく、とっても共感できることが多くなりました。
自分もそれなりに経験を重ねたってことかな。
この作品の一節の
『人を賢くするのって、絶対に人生経験の数じゃないと思う。
それは他人ごとをいかに自分ごととして置き替えられるかどうかの能力に掛かっているのではないか』
というフレーズが深く残りました。
なぜか?と聞かれても、感覚的に『あ、この服いいよね♪』と、感じるのと
同じ感覚。
『ここのフレーズいいよね!』と、誰かに共感してもらいたいと思っても、小説で共感を得られるのは難しい。
近くに山田詠美を読む友人、知り合いがいないから。。。
が、
最近、娘が私の刷り込みのせいなのか、山田詠美を読み始めた。
私が薦めた数冊を読んでの感想が
『お母さんがお母さんになったのはココで作られたもので、そのお母さんに育てられたからなのか、共感できる。
物の感覚とか、思考回路はここで作り上げられたものだったんだ。』
ということらしく、
とどのつまり
娘もエイミーの世界に踏み込み始めています。
家にあるエイミーの本。
小説はもちろん全部、エッセイ、対談集全てあるのですが、これから娘に順次送っていくつもり。
一応、吟味してだけど・・・
だって、官能的な部分も多かったりするからね
親子で共有するって、ちょっと、どう?
娘も今年は二十歳、成人するもんね。
ま、いいか。
関連記事